落語家・三遊亭金八のブログ ~出来ますものは~

落語家・三遊亭金八のブログ  ~出来ますものは~

金八クンの3.11


 2年前の金八クンの3.11
 
 前日、後輩の志ん丸さんから頂いたお仕事で一緒に草津行き、「金八は寄席の高座があるので・・・」と
新宿着10時台のバスで帰ってきました。
 
 寄席は新宿末広亭ヒル席12時半くらいの出番で、支度し直して神楽坂の家をバイクで出かける。
「今日から三月中席・・・久しぶりの寄席の出番だし、まず様子を見ながら・・・」と、演目は「孝行糖」。
 
 自分としてはそれほど得意の演目でもなく、またそうそうウケる話でもないですが時間もそれほどないし
気楽に陽気にしゃべって、「お後と交代・・・」というわけで。実にふつーに高座を務めました。
 
 その後、落語協会へ「住吉踊り」のお稽古へ。一服し終わって、「じゃぁ、金八クンの伊勢音頭やろうか」と
師範の小円歌師匠が言って、みんなが立ち上がりかけた・・・
 
 その時「2.46」が来ました。
お向かいの家の屋根瓦がうねっているのをはっきり見ました。
 
 
 みんな驚いて、「びっくりしたねぇ」なんて言ってた10数分後、もう一回「ドーン」と来て
ケータイの動画なんか見て、「なんかお台場とか大変なことになってるよ・・・。怖いからお稽古終わりにしよう」
花島皆子先生ほか皆さんが帰って・・・事務所の下に行くと、三階でお稽古していたという馬桜師、馬るこ。
電車が停まってと日本橋亭から歩いてきた三三師は、「秋葉原メイドさんがたくさん路上にいましたよ」。
 
 バイクで師匠宅へ行く。もう一度末広亭の楽屋へ。興行は中止されていて種平師、うん平師などがいて
その時骨折していて杖を突いていた漫才の大瀬ゆめじ先生をスーパーカブで2ケツして自宅へ送る。
5時台だったので、世田谷方面も混んでいたもののまだよかったです。帰りの方が大変でした。
 
神楽坂の自宅へ帰ったけど、歩いて帰る人が神楽坂通りから早稲田の方へたくさんいました。
 
 ユーチューブで流れている金八クンの動画「孝行糖」はその時のものです。
ちょうど「インターネット落語会」の収録があって、昼夜の番組全部撮るという話でしたが
「ま、採用されるわけもないし・・・」と無意識にしゃべってます。本当にある日のフツーの寄席の一コマです


 無機質にその日の行動を書き残しておきました。日本が大きく変わった日を経験した自分として
数十年後かに「金八さんはあの時何をしてましたか?」と聞かれて忘れないために・・・。


 去年の3.11
 
自分の結婚式でした。別に狙ったわけではありません。
ある先輩の「そういうことがあった日に披露宴をやる事になったのも縁だから、それを忘れないで」という
言葉が印象的でした。


 そして今年の3.11
 
 昨日「今そこ演芸会」とても自分としては、楽しくうれしい会でした。自分のエポックになりそうです
そこで思ったこと、また今後のこと、今日の日のこと・・・いろいろ考えて過ごしたいです。
・・・落語家ですからね(笑)・・・あまり大層なことを発信するより、自分の気持ちの中で静かに考えたいと・・・
 
 日常通り、踊りのお稽古行きます。昨日の酒で二日酔い気味なので、辛~いカレーでも食べます。